悪びれる様子もなく、
「安い電動歯ブラシだけど、いいよ。」
と言ったのに無性に腹が立ちました。
「安い」って、
今のお前では一日でも稼ぎだせない金額じゃん。
早川「え、ねぇ、それのお金ってどこから出したの?」
ケンちゃん「え…」
早川「仕送り?」
ケンちゃん「あ、そう…。」
早川「日用品を買える程度の仕送りもらってるんだね。
じゃあ交通費として貸した2万円返してもらってもいいかな?」
ケンちゃん「え…今?」
早川「今、あるなら。
なければ今じゃなくてもいいけど…
さっきも話したけど、お給料下がっちゃってさぁ~。」
無論、周りの男がいつも金を出してくれるので、
早川のお給料はほぼ全額貯金に回せるほど外でお金を使うことなどないに等しいのですが。
なんの理由も言わず金返せ、と言うよりも、
悲壮感を出した方が人間の気持ちとしては多少は返そうと思えるのではないかと。
ケンちゃん「ごめん…今は現金持ってないから…
用意出来たら渡すのでもいいかな…」
現金を持っていないのは想定の範囲内でした。
早川「うん、全然大丈夫。
忘れられてたら困るなって思っただけだから…。
次の仕送りで大丈夫。
歯ブラシや雑誌に使えるくらいならすぐ用意できるでしょ。」
ちゃっかりと文句も言っておきました。
ケンちゃん「あ…うん…。」
あぁすっきりした。
「会って話がしたい。」
と言って久しぶりに会ったわけですが、
流石のケンちゃんも借金の返済についてが「会ってまで話したいこと」だったと察したようで、
それ以上に何か深い話はしませんでした。
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