今まで追いかけられる恋愛しかしてこなかった早川。
こんなことで悩むとは…
「こんなこと」って言ってるくせに、
考えれば考えるほど、なんだかどす黒い感情が…。
モヤモヤするとか可愛い言い方ができる人間じゃない早川。
つーかモヤモヤって言葉使っていいのは大学生位までだろ。
それ以外は特に思うこともなかったので、
数回に及ぶガサ入れもやめ、
着々とデートを重ねて行きました。
すっかり興信所に調査依頼しているのを忘れるほどに。
…
……
探偵さんから、
ぜんっぜん連絡こねぇ。
業務連絡は基本的にメールでします、とのことで、
デートする日が決まったら連絡はしていたのですが、
それに対する「了解です!」以外にノータッチ。
これ、大丈夫かしら…。
なんて思いながら、結婚準備はとりあえず早川の両親との顔合わせにコマが進みます。
早川家の実家からほど近い懐石料理店を予約しました。
正直、
この日バックレるんじゃないかなぁ
って気持ちが少しありました。
…やっぱり、婚活パーティーで知り合った人を心から信用するのは難しいですね。
知り合って1、2カ月の人が、はたして本当に早川と結婚する気があるのか?
都合がいいように美人を丸め込んで、楽しくデートして、バックれんじゃないか?
こんなこと思っちゃうような人と結婚しようとしてるのは間違えてるって今なら分かる。
でもこの時、本当に金井のことが好きになっていたのです。
信用できないのに好きという気持ちの方が優っていて、
仮に探偵さんの調査結果が真っ黒だったとしても、あっさり別れられるか?と思うほどに。
結果的に金井はきちんと現れ、
顔合わせは穏やかに終わりました。
早川の父と母からの評価は上々でした。
金井がそこそこいい大学を卒業していることと、
誰もが知っている会社に勤めているというところがよかったようです。
また話が上手く、両親と盛り上がる会話の知識が豊富だったのも。
楽しそうに話している父を見て、
「あぁ、この人と結婚したらお父さんも嬉しいだろうな。」
と思いました。
悲しませる結果に終わるとは、この時は想像していませんでした。
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