容姿と若さが武器の婚活

専業主婦という地位を勝ち取った、若い美人の婚活回想録

サイコ野郎…後編




駅に向かっている途中に鉢合わせた場面。
それは、
手動車椅子の人が横断歩道と歩道の段差に乗り上げられなくなっているところでした。



咄嗟に駆け寄り、後ろから押したのですが助走をつけないと前輪がうまく乗り上げない感じ。
しかしもう信号は赤になっており横断歩道には車が走っているので、助走をつける距離まで後ろに下げられません。



パッと顔を上げると、男は5mほど離れたところでそれを眺めていたので、



早川「すいません、私、前輪上げるので後ろから押してもらえませんか?」



と声をかけ、手伝ってもらい無事に乗り上げることができました。



早川「勝手に手ぇだしたのに手伝ってもらっちゃってすみません…。」



「早川さん優しいね。」



早川「いやいや…車椅子とかって触ったことないととまどいますよね。」



「そうだね~久しぶりに触ったかも。
研修以来かな…。
でも…



あそこで轢かれてたら胸糞悪かっただろうね。」






え…
ちょっと…どういうこと?



早川「え…はぁ…」



「あの人、早川さんみたいに優しい人がたまたま近くにいてラッキーだったね!」



横を歩いていたのですが、思わず顔を見てしまったのですが、
物凄い笑顔でした。
言葉には言い表せないほど不気味。



早川「いや、ただ、いい人に見られたいだけの自己満なんで…。」



「俺、事故動画とか観るんだけどさ~
車突っ込んできてぐちゃぐちゃになるやつとか思い出しちゃったw」



早川「…よく今それ言えますね…。」



男はハッとした顔をし、
「たまたまね、思い出しただけだから…w」
と、半笑いで返しました。



駅に着いたので別れ、速攻ブロックしました。
今その言葉の選択で正しいのかというのを考えられないのに恐ろしさを感じました。



先日、似たような場面で若いカップルが車椅子の人をアシストしてるのを見て思い出した男の話でした。



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