容姿と若さが武器の婚活

専業主婦という地位を勝ち取った、若い美人の婚活回想録

騙されて慰謝料もらった話…その37




決戦にしたい、金曜日。
普段からやる気のない早川は、いつも以上に上の空で午前中過ごしました。
職場のおっさんは早川が元気ない!と、いつも以上に気を使い、
外から戻ったら、プリンをくれました。
気を使って、金も使って、
若い女に翻弄されるおっさん…。



しかも、頭が回ってなくて、
「歯が痛いんですゥ…クスン…。」
って言ったもんだから、そのプリンも無駄になった。
ごめんな、おっさん。






気の毒なおっさんを横目に、昼休みの始まりと共に会社を飛び出した早川。
今でも覚えてます。
とてもよく晴れた日でした。



探偵さんから連絡が来るのがいつも夜なのもあり、
日が暮れると、あらぬ想像が駆け巡るので、
昼間の太陽の下で金井のことを考えると、



「あれ…?
全部、悪い方向に考えていたことって、
幻だったんじゃない…??」



と思えてきました。


\まぼろし~~/
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…最近チョコプラが本家超えてね?







外回りの人たちに紛れながら電車に乗り込み、埼玉にある金井の部屋へ。
最寄りの駅の改札を出る時も、
部屋に行くまでの道のりも、
まだ明るい時間に、一人で歩いているのが不思議な感覚でした。



合鍵…
本当は、こんなことに使いたかったわけじゃなかったんだけどな…。
と思いながら。



靴を脱ぎ、
玄関先に荷物を置いたまま、
件のクローゼットへ。



卒業アルバム……









…ある。



ホッとしました。
合鍵で一人でいるとなると、不都合なものは徹底的に隠せると思ったのですが、
部屋の中は細部までガサ入れで見たまま、何も変わっていませんでした。



ここでもまた、
ありのままに出来るほど、早川のこと信用してくれてるのに、
なにやってるんだろう…。
と、切ない気持ちがこみ上げました。



しかし、ここまで来たのだから、確かめる他ありません。
回りの物の位置が変わらないように、
卒業アルバムだけ抜き取りました。



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