好きだから金井のことを信じていたとはいえ。
改めて「日本人だよ」と言われたことに動揺してしまったのは、
やはり心のどこかでは諦めのようなものがあったのかもしれません。
でも、
これで一件落着っ♪
あとは卒業アルバムだけかな、気になるのは。
早川「気になること、なんだけど…。
これまた、どうなのって話なんだけどさ…。」
どういう顔をしていいのか分からず、
苦笑いというか、
多分気持ち悪い笑顔をしていたと思います。
「ちょっと、この部屋の中…色々見せてもらったんだよね…。」
金井は怒るわけでもなく青ざめるわけでもなく、
真面目な顔をしながら、
うんうん、と頷いていました。
目線をチラッとクローゼットに移して、
早川「でね、あの中に卒アル見つけたんだけど…。」
金井は
「あ…あぁ~~~…
アレ…ね…。」
と力なくつぶやきました。
早川「うん…ここまでチェックして気持ち悪いよね…。
ごめん…。」
金井「ううん…あぁ~~…
そこまで見ちゃったか…
ハハハ…。」
おおよそ、
元カノのもの
だと予想がついているだけに、
そういう反応になるよね…。
「ごめん、
やっぱりお嬢さんの方が一枚上手だったわ…。」
え…
お…おい、
なんだよその反応…。
なんて言ったらいいのか分からず、
金井が何を切り出すのか黙って待つしかありませんでした。
金井「そういう…こと、なんだよねぇ~…。」
この時の、
困った笑顔、
戸惑いながら、
言い濁すように語尾を伸ばした返事が、
金井の思い出として今でも強く残っています。
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