容姿と若さが武器の婚活

専業主婦という地位を勝ち取った、若い美人の婚活回想録

ニートのケンちゃん…その5




見開き一ページ目、右側だけのノートには何も書かれていませんでした。
一枚めくります。



「突然変な形でこのノートを渡してしまい、すみません。」
から始まり、書かれていたことは…
・新卒で今の会社に入社した
・大学は美術系を専攻していた
・毎日覚えることがたくさんあって大変だけど、
窓口の早川の姿をみて頑張れてる
・でも、自分がやりたかったことと全く違う仕事で揺れ動いてること
・よかったら連絡ください



えぇ、簡潔に書くと、
プロフィールと、
早川に対する好意
が書かれておりました。






ほっほう…。
面白い。
「やりがいのある仕事をしたい!」
とか、
「自分のやりたかったことと違う…」
とか、
大学卒業したのに、まだそんなバカげたこと抜かしてる奴って現実にいるのか!
と。
なんだろうな、バンドマンとかと同じ香りがします。
「絶対に誰かが俺のことを見出だしてくれる!」
って勘違いしてる感ね。



しかしバンドマンと大きく異なるのは、
ケンちゃんが勤めていたのは業界でもトップクラスの企業だったことです。
ちゃんとした大学を出て、就活頑張ったんだろうな~と。



ここでまた早川の悪い癖が出ました。
このバンドマンと同じ香りがする男の、
人生の行く先を見てみたいな…。
と。



早川自身、早川以上に仕事をコロコロ変えたことのある人物に出会ったことがないので、
多分「やりたいことと違う…」と思いながらも、
今の会社をダラダラ続けて行くんだろうなと思いました。



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