番号検索画面になっているハワイ男のスマホを握り…。
早川「あぁ~~…ごめんなさい…
私、自分の番号覚えてなくって…。」
アップデートのお知らせがくるという偶然がなければ発揮できなかった荒業。
早川「絶対後でカードの連絡先にメッセージ送るので!」
ハワイ男「そっか…分かりました…。」
落ち込んでたらホッとしますが、
怒りに満ち溢れた顔をしていたら軽く失禁する自信があったので顔は見ませんでした。
書いといてなんなんだけど、恐怖で失禁って本当にあるのかね?
ここでようやくマンションに到着。
早川「あ…じゃ…送ってくれてありがとうございます…。」
ハワイ男「いえ…家近いんで今度一緒に飲みにでも行きましょう。
連絡待ってます。」
早川「あ…はい、アップデート終わったら送りますんで…。」
軽く会釈して解散を促しましたが、
そこから動く気配のないハワイ男…。
しょうがないので、
「入居者及び関係者以外立ち入り禁止」
という看板を無視し、ガラスの扉を開きました。
振り返ると、まだハワイ男は会釈した場所に佇んでいました。
そこから先は、オートロックの扉を解錠しなければ行けません。
どうしよう…。
オートロックを解除しないでしないでここにいたら、
嘘をついているのも、最悪本当の家までもバレる…。
意を決して、
めっちゃ笑顔で両手を振ってみました。
すると…
ハワイ男も、顔がほころばせ手を振り返してきました。
負けじと少し困り笑顔で首を少し傾げ、
手を振り続ける早川。
ハワイ男は軽く会釈をし、
ようやく踵を返したのでした。
やった…
やっと解放された…!
念のため集合ポストに向かい、郵便物を確認してるフリをしたりして5分位時間を置き、
大通りからタクシーを拾って帰宅したのでした。
マンションの防犯カメラに挙動不審な早川が映っているという事実だけが残り、
しばらくは近辺で事件が起こらないことだけを願っておりました。
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